寺町と御池通が交わる道路を寺町商店街側から北に渡って少し、ビルの二階に佇むのが中古レコードショップの100000tアローントコだ。 入り口をくぐると店のいたるところにレコードやCD、古本がびっしり並んでいる。

「レコ屋ってなんか怖くない？」と笑いながら話す店主の加地さんが目指すのは、誰でも気軽に立ち寄れる親しみやすいお店だ。商品の品揃えも、ジャンルを限定せず、どんな人にでも手に取ってもらえるようにジャンルを絞ったりはしていない。そして幅が広い上にそれなりにディープな品揃えとのことだ。 確かに加地さんがオススメしてくれたCD『瓦の音楽(野村誠＋やぶくみこ)』は、淡路島の瓦を楽器として演奏・録音したというかなりディープな一品だ。

ざっくばらんで親しみやすいキャラクターの加地さん。京都でよく行く場所を尋ねてみたところ、「特定の場所はないけど新刊が置いてある本屋を巡るのが好き」とのことで、いろんな店の違いをざっくり見ては楽しんでいるようだ。「つい今朝方入れ歯にしたので入れ歯とこの先付き合っていけるか心配」と語る加地さんは入れ歯のお客さんと話がしたいそうなので(入れ歯のLINEグループ をつくってみたいらしい)、そんな面白い話を聞きに遊びに行ってみるのもいいかもしれない。ユニークな店主とたくさんのレコード達があなたのことを待っている。